初日舞台挨拶レポート
2026.02.27
映画『#拡散』の初日舞台挨拶が2月27日(金)、TOHOシネマズ日比谷にて実施され、主演の成田凌さん、共演の沢尻エリカさん、山谷花純さん、赤間麻里子さん、船ヶ山哲さん、鈴木志音さん、メガホンを取った白金(バイ・ジン)監督が登壇しました。
本作は、コロナ禍を乗り越えてもなお真偽不明な怪情報やフェイクニュースが溢れ、ネット上で瞬く間に拡散される現代社会のカオスな実像を、空恐ろしくなるほどのリアリティと圧巻のエネルギーで描ききった社会派ドラマです。ワクチンを接種した翌日に妻・明希が亡くなったことで、死因はワクチンにあると考えた浅岡信治が担当医師を糾弾。この出来事が、地方紙記者・福島美波の取材によりネット上に拡散され、次第に世間の渦に飲み込まれていく姿を描いています。
主人公の浅岡を演じた成田さんは、冒頭の挨拶で「初日に見ていただけて本当にうれしいです。感謝しています」と観客にメッセージを送り、「そして、ステージが涼しくてエリカ様が上機嫌です。よろしくお願いします」と会場を和ませました。沢尻さんも「初日を迎えられてうれしく思っています」と感謝を伝えつつ、成田さんの発言の背景を「裏がめちゃくちゃ暑くて!」と説明。成田さんは「『暑ってやばい!涼しくして!』って(笑)」と舞台裏のやり取りを明かし、笑わせました。
話題は1月にロケ地の富山県で行われた感謝上映会のことに。成田さんは「めちゃくちゃ雪の日でしたが、人も拍手も温かくて、すごくいい反応をいただけました」としみじみと話し、さらに「自信をもってここに立たせていただけているのは、そのとき見に来てくださった方たちのおかげです」と感謝しました。
成田さんと沢尻さんが共演するのは、本作で2度目。成田さんは「初めて共演したのは『人間失格』で6年前くらい。こんなにがっつりお芝居するのは初めてだったので、毎日わくわくしていました」と語り、沢尻さんも「楽しかったです。付いていこうと思っていました」と応じました。また、久しぶりに共演して変わったと思うことについて、成田さんは「常に勢いがある方なので、現場にいるとすごく力を感じます」と切り出し、「沢尻さんは早めに東京に帰られたので、現場の士気はだいぶ下がりました。(笑)」と冗談交じりに明かしました。沢尻さんが映画に出演するのは、約7年半ぶり。久しぶりの撮影に「ちょっと緊張していた」と告白するも、「成田さんがすごく現場を引っ張ってくれていたので、頼もしいなって思いながらやっていました」と信頼を滲ませました。
沢尻さんと同じ事務所の後輩である山谷さんは、憧れの沢尻さんとの共演を「夢のような時間でした」と胸いっぱいの様子を見せ、「いつか同じ舞台挨拶に立ちたいと思っていました。その夢がきょう叶ってすごくうれしいです」と涙ながらに喜びを表現。続けて「この場所でこの言葉を言うのは間違っているかもしれないですが『おかえり』って伝えたいです」とメッセージを送りました。これを受け、沢尻さんは「めっちゃうれしいです!」と声を弾ませ、撮影前に山谷さんとワークショップで会っていたことや、富山県の居酒屋でも偶然出会ったことから距離が縮まったエピソードを明かし「それから毎日ご飯やスナック、ジャズバーに行ったりするようになったんです。最後は肩を組んでホテルまで帰ったりしていました」と振り返りました。沢尻さんの話題は尽きず、撮影中の印象に残っていることでも成田さんは「やっぱり沢尻さんの話になってしまう」と前置きをし、「車内の撮影があると、スタッフさんやカメラマンさんとも距離が近くなるから、ミントタブレットを渡したんです。それが走る演技のときにずっとシャカシャカ鳴っていて、でも芝居を続けられるので『この人は集中力がすごいんだ』って思いました」と語ると、沢尻さんは「ポッケにそのまま入れっぱなしだったから…(笑)」と照れ笑いを浮かべていました。
また、劇中で主人公がSNSにハマっていく展開にちなみ、「思いのほかハマってしまったこと」についてもトーク。沢尻さんは「1つのことをやり始めるとハマっちゃう性格で、小学生ぶりに『桃鉄』をやったらあまりにもハマってしまって、永遠にやり続けてしまった」と打ち明け、「コンピューターとずっと対戦したんですが、物件を全部買い占めると、電車がゴールドになるんです。これ本当なんです。ただの暇人なんですけどね(笑)」と笑いました。これに、成田さんは「ゲームってハマっちゃいますよね。広告で出てきて、ちょっとやらないと進まないみたいなゲームにハマってしまう」と共感し、「銃を横に移動しながらゾンビをバンバン打って、アイテム取ったらまたバンバン打つというやつをずっとやって、『楽しかった』みたいな(笑)」とプレイしてしまうゲームの様子を身ぶり手ぶりで紹介しました。
成田凌『この映画は”拡散”して初めて完成』
こうして、舞台挨拶は盛況のうちに終演を迎えました。最後に一言求められた白金監督は「この映画は、私の中では皆さんが見て、感想を語り合うことで始まります。だから、映画としてはまだ未完成」と述べ、「ちょっと難しいテーマかもしれないですが、今やるべき作品だと確信しています。この映画をぜひ友だちや家族に拡散していただけたらなと思います」と呼びかけました。成田さんは「とてもチャレンジングな企画だったので心が踊ったんですが、同時に少し迷う自分もいました」とオファーを受けたときの心境を吐露しつつ、「これは映画人としてこの時代にやらなければいけない作品だと思って脚本を読み進め、一目惚れをして、この作品をここにいる皆さんと作ることができた。見ていただいて、人に話していただいて、拡散していただいて、初めてこの映画は完成します」と本作への覚悟を示し、締めくくりました。
